尖閣諸島の自然


尖閣諸島の空に舞う鳥(8)


備考
分布
備考
33 ヨナクニカラスバト 魚釣島
参考 ヨナクニヒヨドリ
参考 リユウキユウカツオドリ 南小島
参考 リュウキュウカラスバト
絶滅
35 リュウキュウキジバト 魚釣島 留鳥
36 リュウキュウクロアジサシ 魚釣島 留鳥








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(33)  ヨナクニカラスバト
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分布:魚釣島

(下の写真は尖閣諸島のものではありません)

ヨナクニカラスバト(金納氏)
「沖縄の秘境を探る」高良鉄夫163頁


典拠:写真集・「沖縄の野鳥」(昭和58年)、琉球新報社編・池原貞雄監修。
記事:58頁【奄美・沖縄鳥類目録】、魚釣島(繁殖)。(おそらく本亜種であろう。)留鳥。 山林に生息。


絶滅危惧種情報(動物)- ヨナクニカラスバト -
http://www.biodic.go.jp/rdb_fts/2000/73-053.html

ハト目 ハト科 絶滅危惧IB類(EN)
和名 :ヨナクニカラスバト  
学名 :Columba janthina stejnegeri 
英名 :【Japanese wood pigeon】 
固有性 :日本固有亜種 

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摘要

日本列島西南部および朝鮮半島、東シナ海周辺の島嶼の限られた地域に分布する種カラスバト
(Columba janthina)の1亜種。種カラスバトには3亜種あり、本亜種は八重山諸島の石垣島、西
表島、与那国島の森林地域に留鳥として分布する。個体数についての資料はほとんどない。


形態

嘴峰長18〜21mm、翼長215〜230mm、A蹠長32〜33mm、尾長154〜167mm。基亜種のカラスバト(C. j. 
janthina)に類似しているが、体の金属光沢が少ない。また、嘴峰長が短い(清棲(1965)による
と、嘴峰長は基亜種の19〜21mmに対し、本亜種は18〜21mm)。


分布の概要

種カラスバトは、日本列島西南部および朝鮮半島、東シナ海周辺の島嶼の限られた地域に分布す
る。本亜種は、八重山諸島の石垣島、西表島、与那国島に留鳥として分布する。


生物学的特性

他亜種と同じく、森林内で営巣し、果実を主に食べると考えられるが、生態についての記録がな
く、ほとんどわかっていない。


分布域とその動向

八重山諸島の宮古島、石垣島、西表島、与那国島で記録があるが、宮古島の記録は確実ではない。

繁殖期分布情報:サブメッシュ数:1(第2回自然環境保全基礎調査)

越冬期分布情報:2次メッシュ数:3、3次メッシュ数:4(第3回自然環境保全基礎調査)


個体数とその動向

個体数についての資料はほとんどない。与那国島では、かつては普通に見られたとされているが、
現在は数が少ない。石垣島と西表島にはかなり生息していると考えられる。


生息地の現況とその動向

山麓部で、農地やレジャー開発にともなう森林の伐採が行われている。


存続を脅かしている原因とその時代的変化

森林性の強い鳥類であるので、森林の伐採(11)による森林の分断化、森林面積の減少は個体数の
減少に直接つながる。森林面積が減少している石垣島や、他の面積の小さい島では農地開発やレジ
ャー開発による森林伐採が絶滅に直結するおそれが強い。


特記事項

種全体としても、分布域が限られた鳥である。


保護対策

種の保存法に基づく国内希少野生動植物種。1981年には、与那国島の東部に国設与那国鳥獣保護区
(187ha)が設定され、1992年には西表島の中央山岳部を中心に国設西表鳥獣保護区(3,841ha、う
ち特別保護地区2,306ha)が設定された。国の天然記念物。

















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(34)  ヨナクニヒヨドリ
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分布:魚釣島・南小島

調査中

写真なし


参考:イシガキヒヨドリ














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(参考)  リュウキュウカツオドリ
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分布:南小島

南小島でカツオドリの数は多いと聞くが、多和田真淳先生は何をもって
リュウキュウカツオドリとされたのだろうか。興味の沸くところである。

典拠:尖閣列島採集記3.【上陸第一歩】(「尖閣研究」http://pinacles.zouri.jp/bunken/ tawada1.htm )、原文は多和田真淳「尖閣列島採集記」、琉球新報(17 回連載)1952 年6月29  日〜7月15 日
記事:何千何万とも数え知れぬリユウキユウカツオドリが一度に飛び立ちギヤギヤ鳴きながら糞 爆の雨を降らし、右の岩かげ左の岩かげ、山の後へと飛び交い、飛び去り飛び来る、その様は筆 舌につくせるものではない。










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(新・絶滅)  リュウキュウカラスバト
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リュウキュウカラスバト
20世紀デザイン切手第7集/提供:めんそーれ・かつみ
http://sk0710.katumi.jp/data01.html


典拠:《尖閣列島採集記8、(「尖閣研究」http://pinacles.zouri.jp/bunken/tawada6.htm)、 原文は多和田真淳「尖閣列島採集記」、琉球新報(17 回連載)1952 年6月29 日〜7月15 日》
リユウキユウカラスバト(魚釣島)
記事:「リユウキユウカラスバトは山羊の様な鳴声で木から木へ飛び回つているが、感が早くて 中々射てなかつた。」


山階鳥類研究所所蔵標本
http://www1.accsnet.ne.jp/~ikecho/OKINAWA/gallery/Yamashina/rk-karasubato.htm



【写真上】標本番号 no. 24442
採集地:沖縄県南大東島   
採集年月日:1936年11月16日 メス成鳥
採集者:折居 彪二郎
(Top) Female Adult: Collected in Minam-daito Island, on 16 Nov. 1936 by H. Orii.

【写真中】標本番号 no. 26234
採集地:沖縄県沖縄島    
採集年月:1902年1月 メス
採集者:黒岩 恒 帝大動物教室標本
(Middle) Female: Collected in Okinawa Island, on January 1902 by H. Kuroiwa.

【写真下】標本番号 no. 26233
採集地:沖縄県沖縄島中頭郡 
採集年月日:1892年4月 オス
採集者:西 常央 帝大動物教室標本
(Bottom) Male: Collected in Nakagami-gun, Okinawa Island, on April 1892 by T. Nishi.


http://www.geocities.jp/zetumetu2005/soro-ryuukyuukarasubato.htm
リュウキュウカラスバトのイラストがありました。

このイラストが一番リュウキュウカラスバトを想像できました。
でも、戦争で亡びた鳥とするのは無理があるのでは。この3羽並んだ
一番上の標本、1936年に大東島で発見されたのが公式に確認されている
最後だと思います。それであれば昭和11年です。戦争がリュウキュウ
カラスバトを亡ぼしたとするのは為にする理屈の部類かと思います。


1)絶滅(EX)
和名: リュウキュウカラスバト
分類: ハト目ハト科
学名: Columba jouyi(Stejneger, 1887)
英名: Ryukyu Wood Pigeon
カテゴリー: 絶滅(EX) 環境省カテゴリー: 絶滅(EX)
形態: 全体的に黒色で頭頂はいくらか紫がかる。後頚は緑色でその下に白班がある。腰や胸にも 緑色の金属光沢がある。嘴は青色で脚は暗赤色。
近似種との区別: カラスバト(C. j. janthina)より大型で嘴の青色、後頚の大きな三日月白帯 が大きな特徴。
分布の概要: 沖縄諸島と南北大東島に記録が見られる。沖縄諸島では1887年2月に沖縄島北 部のKun―chan(国頭)で1個体の採集記録(タイプ標本)がみられる他、その後那覇や首里など 多数の捕獲記録が見られる。沖縄島周辺離島では、伊平屋島・伊是名島・屋我地島・座間味島な どでも1904年4月―7月にかけて採集された記録がみられる(Ogawa 1905)。大東諸島 では1922年9月に折居彪二郎氏によって南大東島から12個体、北大東島から2個体の捕獲 記録が見られる。なお、折居氏が1936年に南大東島大池の中島で採集した記録が本種の生存 が確認された最後の記録となっている。
生態的特徴: 主として常緑広葉樹林で生息していたと言われているが、詳しいことはわかってい ない。
学術的意義・評価: カラスバトの種分化や遺伝的変異を研究する上で貴重な存在である。
特記事項: 沖縄諸島、大東諸島の特産種。
原記載: Stejneger, 1887. Am. Nat., 21 : 583. (Kunchan, Ryukyu Is.).
参考文献: 環境庁編,1991.日本の絶滅のおそれのある野生生物−レッドデータブック−  脊椎動物編.(財)日本野生生物研究センター,東京.
環境省編,2002.リュウキュウカラスバト._改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物−レ ッドデータブック− 2 鳥類”,(財)自然環境研究センター,東京,30.
小林桂助,1983.原色日本鳥類図鑑.保育社,大阪,174.











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(35)  リュウキュウキジバト
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分布:魚釣島

(下の写真は尖閣諸島のものではありません)

リュウキュウキジバト−部分
八重山(石垣島,西表島etc)のバードウォッチング より引用。

典拠:写真集・「沖縄の野鳥」(昭和58年)、琉球新報社編・池原貞雄監修。
記事:58頁【奄美・沖縄鳥類目録】、魚釣島。留鳥としてごく普通に生息。


http://homepage1.nifty.com/ozok/kijibato.htm



お勧め記事のサイト
(1)http://homepage1.nifty.com/ozok/kijibato.htm

(2)八重山(石垣島,西表島etc)のバードウォッチングで見た野鳥などの写真-
http://www.shimasoba.com/blog/98/

(3)キジバト/遊びの哲学
http://garynike.hp.infoseek.co.jp/sizen/picture/rufous_turtle_dove.html













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(36)  リュウキュウクロアジサシ
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分布:魚釣島


「魚が鳥を食った話」43頁


典拠:写真集・「沖縄の野鳥」(昭和58年)、琉球新報社編・池原貞雄監修。(58頁【奄美・沖 縄鳥類目録】に記載)
記事:魚釣島。留鳥としてごく普通に生息。


尖閣ツアー1995.6(12)・尖閣諸島文献資料編纂会・30
























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