分類 コウノトリ目 サギ科
全長(翼開長) 90-98cm(160-175cm)
英語名 Grey Heron
繁殖: 巣・卵 同種だけでコロニーを作る場合が多い。高木の樹上に営巣する。営巣木は特に選ばな
いが、針葉樹や落葉広葉樹が多い。巣材は雄が集め、雌が整える。枯草や枯れ枝を使って皿型の大 きな巣を作る。卵数は2〜5個で2日おきに1卵ずつ産卵する。
繁殖: 抱卵・育雛 抱卵は雌雄で行う。約26日で孵化(ふか)する。孵化後は約52日給餌されて巣立
つ。近年、愛知県汐川干潟、徳島県那賀川出島では樹上ではなく、池のわきの草が茂っている所 (地上)を選んで営巣している例がある。
分布 旧北区、東洋区、エチオピア区。ユーラシア大陸とアフリカ大陸の温暖、熱帯で繁殖する。冬
季は温暖な地域に南下して過ごす。日本では北海道、本州、四国、対馬で繁殖する。北海道では夏 鳥、本州・四国、九州では留鳥か漂鳥、奄美諸島以南では冬鳥である。
生息地 近辺に水庭のある場所などに見られる。特に河川の近く、海岸近くは多い。水辺の樹上で休
むことが多い。夕方は川の中洲などに集まって眠る。
生態 アオサギが営巣すると、糞に含まれるリンによって、樹木が枯れてしまう。この為、コロニー
が長い間使われることはない。全国的にコロニーの数は減少している。採餌ははコロニーを中心に5 〜10kmの範囲で行われる。
類似種について **
渡り鳥条約 日露渡り鳥条約
今日NHK教育放送で「野生発見の旅」という番組をやっていました。なにげなくチャンネルを回し
ていたときにちらっと見ただけですが、その中でいろいろ考えさせられるシーンがありました。
全部見たわけではないのですが、ガラパゴス諸島に住む動物の中に「アオツラカツオドリ」とい
う鳥がいてその鳥の習性を紹介しているシーンです。その鳥はペリカンのような感じの鳥でした。 もちろんこういう番組で紹介されるのですから珍しい鳥だと思うのですが・・・(後で調べたら日 本では沖縄の尖閣諸島に少しだけ残っているそうです)。そのアオツラカツオドリの習性がとても ショックな光景だったもので、しばらくテレビに見入ってしまいました。
アオツラカツオドリはたいてい一度に2個の卵を産むそうです。そして、時期が来たら卵からは
当たり前ですが雛が産まれます。母鳥は雛に餌を与えます。そんな当たり前の風景でした。でも、 ここからが違います。卵がかえるのには時差があるのです。それで先に産まれた雛は後から産まれ た雛を巣から追い出してしまうのです。産まれたばかりの雛が本能でそういうことをするのです。 もちろん後から産まれた雛は体格差があるのでものの数分で巣から追い出されてしまいます。それ を母鳥は当たり前のことのように見ています。もちろん後から産まれた雛を助けたりはしません。 先に産まれた雛にだけ餌を与えています。数時間後、追い出された雛は死んでしまいました。この 光景ははっきり言ってショックでした。
カテゴリー: 絶滅危惧B類(EN) 環境省カテゴリー: 絶滅危惧B類(EN)
形態: 本種の羽色は多型で、初列と次列風切の黒色を除き全身白色型、全身黒褐色型、その中間型がある。嘴と
顔の裸出部は青色、脚は赤色である。
近似種との区別: 飛翔中のアカアシカツオドリの白色型とアオツラカツオドリは似ているが、本種の尾羽が白色であ
るのに対し、後者では黒色であることで区別できる。
分布の概要: 1975年と1977年に、八重山諸島仲ノ神島で各々1例の繁殖確認例がある。
生態的特徴: 樹木や海岸性潅木の上に営巣し、高密度で大きなコロニーを形成する。休息時も樹上であることが多
い。1雛を育てる。幼鳥は巣立ち後も親鳥による長い補助給餌期間を経て独立に至る。
生息地の条件: 樹木や潅木の多い外洋性島嶼で繁殖する。
個体数の動向: 唯一繁殖記録のある仲ノ神島では1977年以降、繁殖していない。
現在の生息状況: 仲ノ神島へはその後も毎年数羽から10羽以内が飛来し、夜間、ガジュマル樹上で休息するとこ
ろが観察されるが、その約80%は幼鳥ないし体の一部に幼羽を残した若齢鳥である。
学術的意義・評価: 本種の繁殖確認例のある仲ノ神島では、近縁種のカツオドリが増加傾向を示しており、人為的
な撹乱のない繁殖環境が維持されていると考えられる。同島に飛来する個体の多くが若齢鳥であることを考
慮すると、過去の繁殖例は偶発的な可能性がある。
特記事項: 尖閣諸島での繁殖の可能性が示唆されているが、1990年代、2000年代の調査でも確認されていな
い。日本では、このほか小笠原・硫黄列島でも観察されているが繁殖確認には至っていない。
原記載: Gould, 1838. Syn. Bds. Austr., 4, app., 7 (New South Wales).
参考文献: Kohno, H., 2000. Visits of immature Blue―faced and Red―footed Boobies to Nakanokamishima,
South Ryukyus, Japan. Bull. Inst. Oceanic Res. & Develop., Tokai Univ., (21) : 111―117.
河野裕美,2002.アカアシカツオドリ.改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物−レッドデータブック− 2 鳥
類”,環境省編,(財)自然環境研究センター,東京,88―89.
河野裕美・安部直哉・真野徹,1986.仲の神島の海鳥類.山階鳥類研究所研究報告,18(1):1―27.
沖縄県環境保健部自然保護課(編),1996.アカアシカツオドリ.沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物−レッド
データおきなわ−”,沖縄県環境保健部自然保護課,那覇,316.
日本鳥類目録編集委員会(編),2000.日本鳥類目録(改訂第6版).日本鳥学会,北海道,345.
執筆者名: 河野裕美
過眼線が黒い。喉は白いが、それより下の下面はやや赤味のある茶褐色を帯びている。 るまで囀る。一夫一妻である。 年振りに確認されたひなの撮影に成功しました。
(高良鉄夫)
は長く、止まっていると、三列風切と同じくらいである。下面は白くて、胸から腹や脇には灰褐色 の明瞭な縦斑がある。大雨覆の先端は白い。三列風切の外縁も白い。 る。 インド東部、フィリピン、ニューギニア島に渡って過ごす。日本には旅鳥として通過する。
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